SPECIAL CONTENTS 「MIKATA」っていいよね

03 ユーザー編

「お役に立つ」っていいよね

株式会社柳田織物
代表取締役 ozie店長
柳田 敏正 様
柳田 敏正 様

アパレルはネット通販に向かない

柳田織物は1924年の創業です。4代目にあたる私は、リアル店舗であるショールームとオンラインショップ「ozie」という二つのチャネルをもちながら、ワイシャツと服飾雑貨の企画・製造・卸売りを行っています。

「ozie」を始めた2002年頃のアパレル業界では、手に取ってサイズや生地を確認できないネット通販では売れるわけがないと言われていました。加えてアパレル業界に限らず、卸業であるBtoBからネット通販のBtoCへの転換は、接客スタイルが違うことがハードルとなって、上手くいかずに撤退する企業も多かったです。私はバーニーズニューヨークで働いていたこともあり、小売りの接客経験が豊富でした。ネットはお客様の顔が見えないと言われますが、メールや電話で相談を受けることはできます。接客経験や洋服の知識をいかして、丁寧なやり取りを重ねていけばご満足いただけるのではないかと考えました。

ショールームを構えたのは2014年です。試着できる場所が欲しいというご要望が増え、何とかできないかと考えるようになりました。その頃アメリカで、ショールームでは試着のみ、気に入った商品はネットで注文という販売スタイルが流行していました。この方法なら実現できる、お客様に喜んでいただけそうだと思い挑戦しました。

“ECのミカタらしさ”とは

MIKATAの亮介君とは、あるイベントで知り合いました。そのうち、「ECのミカタ」を立ち上げるということで、「ozieについて話をきかせてください」と言われて取材を受け、その記事は『ECのミカタ通信』に掲載されました。それから以前は、「ECのミカタTV」という番組をYoutubeで配信していて、そこにゲストとして呼んでもらったり、イベントにパネラーとして参加するなど、EC業界の現状や展望について共に発信してきました。

経営者同士ということもあり、亮介君とは組織として理念をもつことの大切さについても話してきました。最近あまりお声が掛からなくなったのは、もうお前に用はないってことかなと思ったり(笑)していますが、立ち上げ当時から知っている「ECのミカタ」がここまで大きくなったのは、本当に継続のたまものだと感じています。

ただ活況なEC業界において、今後もメディアは増えていくでしょう。情報が集まりやすい環境はEC業界にとってプラスですが、EC業界に特化したメディアとして先駆的な存在である「ECのミカタ」は、今後どうしていくのか。簡単に言えば、“ECのミカタらしさ”とは何なのかと思うのです。

本質を大切にすれば、
役に立つメディアになる

露骨な言い方をすれば、EC業界に関わっている人が一番欲しいのは、売り上げに直結するノウハウだと思います。ただ私はノウハウとされるような情報が、本当の意味でEC業界に関わる人の役に立つのかについては懐疑的です。

ECは始めるのは簡単ですが、継続は難しい。その時々で流行する手法などもあるけれど、継続のための体制づくりが何よりも重要です。「ozie」も「ECのミカタ」も、継続したからこそ今があります。だからこそ、「ECのミカタ」には小手先のノウハウではなく、もっと本質的なところに問いかける情報を発信し続けてほしいと願っています。

また、「オフィスのミカタ」との連携を強化するとで、情報発信力が高まるとも考えています。読者のお役に立つメディアへとさらに飛躍することで、クライアントは必然的に増えていくでしょう。クライアントの心を動かすのは営業力よりも、「ECのミカタ」はこういう志があって情報発信しているという理念です。そして、その理念をもとに発信する情報が、より多くの人に役立っているという事実だと思います。私もMIKATAを見続け、お役に立ったり、立ってもらったりしながら、今後も関わり続けていくつもりです。
柳田 敏正
株式会社柳田織物
代表取締役 ozie店長

1994年、法政大学卒業後、バーニーズジャパンに入社。メンズ全般の接客に従事する。
1999年、バーニーズジャパン退社。父が社長を務める1924年創業のシャツメーカー柳田織物に入社。2002年、オリジナルのシャツを販売するオンラインショップ『ozie』を開設。2012年第4回エビス大賞(現全国ネットショップグランプリ) 大賞受賞。
2013年4月、同社代表取締役に就任。2014年6月、六本木一丁目にショールームをオープン。現在EC4店舗とショールームといったネットとリアルの接点を通じて、お客様のご要望にお応えできるよう日々奮闘中。

https://www.ozie.co.jp/